家出の思い出

Blog Essay LIFE

ツイキャスで家出しているという人の話を聞いて、昔の自分を思い出しました。

とは言っても、多分小学校低学年か幼稚園の頃です。

些細な事だったのでしょう。今となってはなんで家出してやると親に言って飛び出したのか、全く記憶にありません。

ただ自分の中では一大決心でした。子供ながら本気だったのです。

家を飛び出し、近所・・とは言っても歩いて15分程の公園にいました。

多分1時間ぐらいで、珍しく父親がやってきました。迎えに来たのです。

今思い出しても、あまり父親と遊んだ記憶がありません。多忙でしたし、普段は家にいるのを好む人でした。

父親がきて、こう言いました。

「500円やる。デパートに行こう」

デパートで買い物に行く際、いつも親から200円もらってゲームコーナーに行き、親の買い物が済むのを待つのが我が家の習慣でした。それがなんと500円(400円だったかも)です。喜んで一緒に帰りました。

一世一代の子供の決心は、お金とゲームの力に屈服したのです。

行き先も告げず携帯もスマホも当時はなかったのに、自分がいた場所まで辿り着くなんて相当でしょう。公園も一つや二つではないし、そもそも公園に行くとすら言わなかった。

もちろん家庭内暴力など、事件に発展するようならその場からすぐに逃げて、助けを乞うて欲しいです。

ですが、不仲であったり、一方的に嫌っているだけであれば、一度距離を取り時間を置いて出来れば戻って頂きたいです。安易に家出に賛成とは言えませんが、その自立心は立派なものです。その間、色んなものを見て感じましょう。世間はあまりに広く、自分自身はちっぽけです。

自分もこの歳になって、友人達に子が産まれ、その努力や産まれてきたことへの感謝と幸せを目の当たりにして、ようやく気づきました。

親は子供が思っている以上に子供で、それでも精一杯悩み、苦しみ、努力し、お金を稼ぎ、家を守り、食事を用意し、服を着させ、学校に通わせる。そして何より子供に健康でいて欲しいのだと願っている。

家に帰ると怒られるかもしれません。当たり前です。心配なんです。

でもきっと温かい食事とお風呂、お布団が用意されるでしょう。そしてゆっくり休んでください。

自立しなければいけない日は、あっという間に来ますから。そして自由を謳歌しましょう。先はまだまだ長いのです。


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